カーテンコール

2023年11月30日 13:50

芳山和子、火田七瀬・・・・この名前でピンと来た方はかなりのマニアではないかと思います。芳山和子は「時をかける少女」1967年に刊行、火田七瀬は「七瀬ふたたび」1975年に刊行、どちらも最初は雑誌の連載からなのですが、筒井康隆さんのSF小説です。どちらの作品も多くの方が演じているようですが、私の世代では、芳山和子は角川映画(1983年)の原田知世さん、火田七瀬はNHKドラマ(1979年)の多岐川裕美さんの印象が非常に強く残っています。今回読んだ本は「カーテンコール」筒井康隆著です。著者の筒井康隆さんは日本の小説家であり、劇作家、俳優でもあります。小松左京・星新一と並んで「SF御三家」とも称され、パロディやスラップスティックな笑いを得意とし、初期にはナンセンス文学なSF作品を多数発表。1970年代よりメタフィクションの手法を用いた前衛的な作品が増え、エンターテインメントや純文学といった境界を超える実験的作品を発表しています。

今回の本は、著者の最新作品集で、自ら「最後の作品になるだろう」と語っている。2021年から2023年までに文芸誌に発表した掌編小説25篇が収録されており、テーマは「老い」と「死」であり、筒井文学の主要登場人物や過去の作家、俳優、映画監督たちが登場し、笑いと感動を交えながら、筒井康隆という作家の最後の作品で最後の挨拶(カーテンコール)をしています。筒井康隆の60年に及ぶキャリアの集大成ともいえる作品集です。(チャットGPT作・一部改変)

大笑いしてしまう作品あり、ホロっとさせられる作品あり、気味が悪い作品あり、ニヤッとする作品あり、訳がわからない作品あり、筒井康隆さんの本領発揮といった作品集になっています。人間って色々ですよね、十人十色と言いますが・・・・・・・おっちょこちょいの人、真面目な人、臆病な人、人情味溢れてる人、親分肌の人、おしゃべりな人、しょーもない人、ストレスに弱い人、芯の強い人・・・・・・・筒井作品にはあらゆるタイプの人間が登場します。それがたとえ一人一人の人間を表して“〜な人“と言ったところでその人の一面を捉えているにすぎません。多様な側面を持っているのが人間なのでしょう。考えてみれば筒井作品ではそんな人間の多様な側面を見ることができるのかもしれません。

私が特に気に入った作品は「しりょふぉんふまらか」???じゃなかった「しろこんふまらか」へ?・・・・「しおこんふまだか」・・・・「塩昆布まだか」でした。ぜひ読んでみてください。

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