力なき者たちの力

2023年09月28日 15:07

「力なき者たちの力」ヴァーツラフ・ハヴェル著を読みました。先週のブログにも登場しました、ヴァーツラフ・ハヴェル氏は、チェコの劇作家、チェコスロバキア大統領(1989年ー1992年)、チェコ共和国初代大統領(1993年ー2003年)です。プラハの名実業家の息子として生まれ、1948年、共産主義体制に全財産を没収され、勉学をやめて働かなくてはならず、プラハのカフェで働きながら、文学の土台になる本質を得たそうです。1963年に発表された戯曲「庭の祭り」で世界的に有名になり、「通達」(1965年)「集中の妨げられた可能性」(1967年)などが上演される。1968年、プラハの春と呼ばれる改革運動がワルシャワ条約機構軍によって潰された後の「正常化」時代に、反体制運動の指導者として活動、1977年、ヘルシンキ宣言に謳われた人権擁護を求める「憲章77」を起草する。以後、幾度となく逮捕・投獄される。1989年、反体制勢力を集結した「市民フォーラム」を結成し、共産党政権打破(ビロード革命)の中心となる。ビロード革命後の1993年に連邦最後の大統領に選出され、チェコスロバキア解体後の1993年に新たに成立したチェコの初代大統領に就任、1998年に再選され、2003年の任期満了で退任した。(以上Wikipediaより)

この本の要約をするとこんな感じです、・・・・共産主義体制下での抵抗と反体制運動の理論と実践を解いたもので、当時の東欧で地下出版され、多くの人々に影響を与えました。ハヴェル氏は、全体主義の権力に対して、個人や市民社会がどのように行動すべきかを問いかけます。彼は、「真実の生」という概念を提唱し、権力に屈服せずに自分の良心に従って生きることの重要性を強調します。また「もう一つの文化」という概念を用いて、公式なイデオロギーに対抗する創造的な活動や表現を評価します。彼は、力なき者たちが真実と正義のために連帯し、非暴力的な方法で権力に抵抗することで、社会や歴史を変えることができると信じていました。この本は、ハヴェル氏の理想と行動の基礎となったものであり、後にチェコスロバキア大統領となった彼の政治ビジョンを示すものでもあります。この本は、冷戦時代だけでなく、現代の世界でも多くの示唆に富む名著です。(あまりに見事な要約だったので、チャットGPT氏の要約をそのまま全文で載せています)

この本の中に「全世界の労働者よ、一つになれ!」というスローガンを、青果店の店主がショーウィンドウの玉ねぎと人参の間に置く話が登場します。店主は、皆がやっている、そうしないといけないからという理由で置いたにすぎず、そうしなかったら、厄介なことになるかもしれない。「飾り」がないじゃないかと咎められるかもしれない。君は忠実ではないのかと誰かに非難されるかもしれない。つまり、「社会と調和し」し、比較的安定した生活を保証することの一つだからやっています。この話は分かりやすく、何か重苦しい・・・抑圧されたような空気感を表した例だと思います。この本は1978年に書かれたものですが、今でも多くのことを問いかけ、考えさせられます。国際連合安全保障理事会(世界の平和と安全の維持に主要な責任を負っており、国際連合の6つの主要機関の中で最も大きな権限を持ち、法的に国連加盟国に拘束力を持つ決議を行うことができる、事実上の最高意思決定機関)の常任理事国であるロシアが、隣国ウクライナへ侵略戦争を仕掛けてから1年半以上たち、ロシアの人たちの本音はどうなのか?力なき者たちの力はロシアに存在するのか?・・・・・・重苦しい雰囲気は世界に広がっているように思います。

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