自然がつくる不思議なパターン

2022年05月05日 16:02

ゴールデンウイーク真っ只中、天気も良く何処へ行ってもたくさんの人で一杯なのではないでしょうか。人混みが苦手なので、あまり混んでいないひっそりとしたところはないものかと考えてみました。そこで!最近読んだばかりの本「自然がつくる不思議なパターン」フィリップ・ボール著という本を思い出しまして、家の近所でもこんな写真は撮れないか試してみようと思い、広町緑地という鎌倉市にある自然公園(正式には48haを有する都市林であり鎌倉広町パートナーズが管理を行なっています)のようなところに行ってみました。以前訪れた時よりもかなり訪れていた方は多かったのですが、それでもだいぶひっそりとしていて、ゆったりと写真を取ることができました。ひとまず「自然がつくる不思議なパターン」について説明しますと、自然の形は、多様で複雑に見えるが、実は至るところに規則性が表れている。ハチの巣の六角形、貝殻のらせん形、葉脈の枝分かれ。見たところ混沌とした自然も、厳格は秩序に支えられているのである。本書は、自然界の秩序を数学と科学で掘り下げながら、すばらしい写真によって自然の美とその奥深さを探求している。テクノロジー、建築、アートなどの分野で、私たち人間が創造するパターンは、この世界に作用する力から“自発的に“生まれる。シマウマの縞が砂浜に残る風紋によく似ているように、何の関係もなさそうな場面で、私たちは同じパターンをたびたび目にする。それらの自然のパターンから、基本的に同じ数学的、物理的原理を引き出すことができる。千変万化の自然の形にも意外な普遍性が隠れているのだ(紹介文参照)。今回写真を撮りに行って結構いろいろなことを感じました。おそらく羽のたたみ方からいってウスバカゲロウの一種かもしれないような虫や(ひょっとすると羽化したばかりのトンボ?)、ニホンミツバチかもしれない虫を発見したのですが、ネットで調べてもハッキリしない虫がいたりして(おそらく私が知らないだけだと思いますが)、自然は図鑑のようにはいかないなあと思ったり。上層では背の高い木同士で生存争いをしていたり、低層では背の低い木やシダなどが上手くテリトリーを分けてあまり光が届かない中をしぶとく生き残ったりしていて、生態系の一見調和の取れたバランスの中に激しい競争があるんだろうなあと思ったり。自然のパターンを撮りに行ったのですが色々考えさせられました。

最後に本文の中になかなか面白い文章があったので抜粋します『それは人間の脳に組み込まれた習性なのである。周囲で繰り返される音や刺激を初めて感じとった赤ん坊のときから、私たちは自然のパターンと規則性に気づくことで、この世界を生きていく。複雑で高度なパターンの謎を解くのは科学者の仕事だが、パターンに気づき、その不思議さに驚いて歓声を上げ、同時にその美しさに胸打たれ、この世界の謎の一つを知ることは、科学者でなくても、誰にでもできる』

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