4月6日に2022本屋大賞が発表され「同志少女よ、敵を撃て」逢坂冬馬(著)が受賞しました。昨年の12月、図書館に予約を入れましたが、現在36人待ちの状態です(全予約数213人中)。ダントツの1位で、読者レビューを見てもかなりの高評価で、間違いなく面白い作品だと思われますので、今から読むのが楽しみです。もうひとつ本屋大賞で毎年気になるのが、発掘部門「超発掘本!」です。今回は昨年、一昨年と傾向が違っていて硬派な作品が選ばれているようです。一風変わった作品も良いのですが、埋もれてしまった本格派の名作を、こういう機会に紹介してもらえると、良いきっかけになると思いますので、読んでみて、さらに今後ブログに書くことができればと思っています。
今回は残念ながら本屋大賞8位でしたが「硝子の塔の殺人」知念実希人(著)を読みました。知念実希人さんといえば、作家でありながら現役の医師でもあるという医学ものを多く執筆しているイメージが強い(私も「神酒クリニックで乾杯を」は読みました)のですが、今回は医学ものではない本格ミステリ小説です(主人公は医師ですが)。ざっと内容を紹介すると・・・・。雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、刑事、霊能力者、小説家、料理人など、一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。この館で次々と惨劇が起こる。謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。散りばめられた伏線、読者への挑戦状、そして、驚愕のラスト。こんな感じになります。モーリス・ルブラン「奇巌城」コナン・ドイル「緋色の研究」エドガー・アラン・ポー「モルグ街の殺人」アガサ・クリスティー「アクロイド殺し」等、特にコナン・ドイルのホームズシリーズやアガサ・クリスティーのポアロシリーズはほぼ読んでいると思います。小説をあまり読まないという方でも推理小説やミステリ小説は読んだことがあるという方も多いのではないでしょうか。ネタバレになるのであまり書けませんが、最初に犯人が登場するという刑事コロンボ風な始まりから、癖のある登場人物、密室トリック、心理戦と面白い要素満載です。推理・ミステリ小説好きのための本と言っても過言ではないでしょう。ラストのあっと驚く展開を楽しみに読んでみてください。