フレデリック・フォーサイス

2021年04月30日 08:54

先日、本の話をしている時に、フレデリック・フォーサイスの本を勧められたので、昨年2020年3月初版発行(原著は2018年9月)されたばかりの「フォックス」を読んでみました。ある日、アメリカ合衆国の電子情報収集活動の牙城である、国家安全保障局(N S A)のコンピューターが何者かにハッキングされる、後に「フォックス」と呼ばれるようになる謎の凄腕ハッカーの正体は、イギリスに住む18歳の引きこもりの若者だった。そこから各国を巻き込んだ情報戦、サイバー戦が始まっていく・・・・。だいたいこんな感じのストーリーになってますが、面白いので詳しい内容は是非読んでみてください。著者のインタビューによれば、「フォックス」という人物設定は国際的ハッカー集団アノニマスに参加している、電子工学専攻のアウリ・ラブという学生がモデルになっているそうです。この作品の原著刊行時フォーサイスは80歳だったそうですが、緊迫した国際情勢を時代に照らし合わせた面白いエンターテイメント作品にしているところは全く衰えていないようです。
フレデリック・フォーサイスは1938年イギリスに生まれ、19歳でイギリス空軍に入隊後、パイロットなどを経て、ロイター通信の海外特派員、BBC放送記者を務めた後、1970年にシャルル・ド・ゴール暗殺をテーマにした「ジャッカルの日」で作家デビューしています。(WikipediaによるとMI6の協力者としてスパイ活動をしていたことを本人は語っているそうです)「オデッサファイル」や「第四の核」なども映画化されていますので「フォックス」もいずれ映画化されるかもしれません。
ちなみに原作は読んでいませんが、何度か観ている1973年の映画「ジャッカルの日」は名作だと思います(半世紀前の作品なので古典的名作かも)。字幕スーパーが無い作品しか見つからなかったので、字幕スーパー無しで見たのですが、追い詰める側と追われる側がはっきりしていてわかりやすいので、セリフをきちんと理解できなくてもストーリーを追うのには問題ないので、英語のヒアリングの練習にもなるかもしれません(スリラーやサスペンスは適度にセリフがあってトレーニングには良いかも)。
トム・クランシーの「レッドオクトーバーを追え」や「パトリオット・ゲーム」で試してみようかと思っています。

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