ヨガと鍼灸

2020年09月18日 08:52

以前来院された患者さんで、体調管理にヨガを取り入れている方がいました。最近はヨガスタジオなども増えて気軽に体験できるようになってきて、特に女性はヨガを取り入れたいと思っている方が多いのではないでしょうか。なので自ら実践してみようと思って、本を見ながらいろいろ試してみたのですが、このポーズ(アサーナ)無理だろうというポーズが所々に出てきてなかなか進まず結構苦労しています。

もともとヨガは古代インド哲学の中から生まれ、瞑想によってエゴを取り除いて本来の自分に戻り、神と繋がることがヨガの目的でした。ポーズ(アサーナ)といえば現代では様々な姿勢をとることを指しますが、当時は瞑想のための坐法でした(坐禅にもつながっているのではないでしょうか)。安定してリラックスした坐法を保つと瞑想に入りやすくなるため、神という存在との一体化、合一をするための方法として確立されたものです。しかし現代では肩こりや腰痛の改善、運動不足の解消、ボディーシェイプ、眠っている心身の能力を引き出すこと、人生の質を上げることやメンタルヘルスへの応用なども期待されています。

鍼灸の世界では東洋医学といえば中国伝統医学(仏教とともに日本に伝えられる)を指しますが、もともと東洋医学といえば広くインドのアーユルヴェーダ、イスラム圏のユナニー医学、チベット医学なども含みますので広く東洋医学と捉えれば、心身のバランスに対する考え方、伝統医学や仏教との親和性などは共通しているのではないかと考えられます。最近は鍼灸治療院にヨガスタジオを併設しているところもあるようです。今後はヨガによる体調管理と鍼灸治療による体のケアを組み合わせていくことも必要になってくるでしょう。

専門家に言わせれば、体が硬くても続けていればできないポーズ(アサーナ)はなく、呼吸を整え、体の使い方が理解できれば(無駄な力を使わなければ)無心で動くことができるようになるそうですが、自分にはまだまだ難しいので、まず自重ストレッチ(←今後ブログで登場すると思います)で体をほぐしてから次のステップとしてヨガに進もうと思っています。

参考図書
医道の日本Vol 78 No9、Yogini Vol 76 July 2020

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