尾道三部作

2020年04月17日 08:42

映画「さびしんぼう」を観ました。尾道三部作のファンで確か「さびしんぼう」は公開時に劇場で観た記憶があります。1985年なので今から35年前になるのですが、その当時感じた観終わった後に続く夢の中にいるような感じは今回も変わっていなかったように思います(ファンタジーと言われる所以でしょうか)。大好きな映画を何度も繰り返し観るのも良いのですが、間隔を開けて数十年ぶりに観てみるのも当時のことを思い出したりしてなかなか面白いなあと感じました。黒澤明監督が気に入ってスタッフに観るよう指示したエピソードもあるそうです。

大林宣彦監督についてWikipediaで調べていたら知らなかったことがたくさん書いてありました。自主制作映画を元々撮っていてそこから商業映画に進出した事は知っていたのですが、CMデレクターとして1964年から活動していて、チャールズ・ブロンソンの「マンダム」、ソフィア・ローレンの「ホンダ・ロードパル」、カーク・ダグラスの「AGF・マキシムコーヒー」、ジャネット・リンの「カルピス」、山口百恵と三浦友和の「グリコアーモンドチョコレート」などは大林さんのどれも記憶に残っている作品です(総数3000本を超えているそうです)。こうしたCFの撮影で出入りしていた東宝から商業映画のデビューを飾るのですが当時の映画界では映画会社の外部の人間が撮影所で映画を撮る、ましてや助監督を経験していない者が撮るなどは考えられない時代に、新たな流れを生み出した先駆者としての側面を持っていることを知りました。さらに同時代に活躍された角川春樹さんとともに、現在では当たり前の手法となっているメディアミックスの手法の先駆けとしても評価されているそうです。

35年前の当時から尾道には1回行ってみたいなあと思っていたのですがなかなか実現していません、今回「さびしんぼう」を観てまた改めて行ってみたいと思い出したので、新型コロナウイルスによる外出自粛が解除になった後の楽しみとしてリストに加えておきたいと思います。

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