「失くした言葉を取り戻すまで」清水ちなみ著を読みました。著者の清水ちなみさんはほぼ私と同世代ですが、1885年にコンピューター会社に入社し、在職中にOL仲間向けのFAXアンケートから「ペンだこの会(OL委員会)」を作り「おじさん改造講座」をヒットさせます。OL委員会関連では「大失恋」1996年(映画化されている)、「OL委員会秘宝館スペシャル日本一の田舎はどこだ編」1996年、サルでもできる料理教室」1997年、単著では「仮定の医学」1995年など著書多数です。バブルの頃だったからでしょうか、すごいなあと思うのですが、コンピューター会社在職中に会社の「おじさん」の生態に興味を覚え、OL仲間向けのFAXアンケートを作成。回答が面白かったので週刊文春に持ち込んだところ「おじさん改造講座」として連載が始まる。この連載は1987年から1997年まで続くことになります。入社1〜2年の新人社会人が企画を持ち込んで週刊誌に連載が決まってしまう。型破りというか、当時、自分の新入社員時代を思い起こすとすごい行動力だなあと感心してしまいます。今回の著書は、そんな清水さんが2009年にくも膜下出血で手術を受けたものの、脳梗塞を起こし左脳の4分の1が壊死して失語症を発症。そこからの日々を楽しみつつ前向きにリハビリを続け、カセットテープに録音された手術前後の家族との会話やご主人の当時の日記、担当医、言語聴覚士、理学療法士に著者本人が取材して得た証言も織り込んで、自らがパソコンのキーボードを一文字一文字打って綴った渾身のノンフィクションであり、再び長い文章が書けるまでの、愛と笑いに溢れたポジティブ闘病記になっています。
できれば多くの人に読んで欲しい本です。私も医療従事者の端くれなので、脳梗塞、失語症やブローカー野、ウェルニッケ野などキーワードについての知識は持ち合わせていますが、そんなことはひとまずおいておき、クヨクヨしない、ありのままを受け入れる、めげずに何度でも挑戦する、挑戦することを楽しむ、どう言ったらいいんでしょうか、清水さんのやってることは大切なことばかりです。自分はそんなふうに自分の人生を生きているだろうか?・・・・・・・・・・。
この本を読んで、なぜかこの曲思い出しました。賛否両論あると思いますが最後に一曲
🎵If you start me up,If you start me up,I’ll never stop
You can start me up,you can start me up,I’ll never stop
I’v been runnin’ hot,you got me reckon,I don’t blow my top
If you start me up,If you start me up,I’ll never stop
Never stop,never stop,never stop
You make a grown man cry
You make a grown man cry
You make a grown man cry
Spread out the oil,the gasoline
I walk smooth,ride in a mean,mean machine
Start it up
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You, you, you make a dead man come.
「Start Me Up」ローリングストーンズ1976年:作詞Mick Jaggr 作曲Keith Richerds