「図書館戦争」2013年佐藤信介監督を観ました。有川浩さんの小説「図書館戦争」を原作とした3部作の第1作目です。小説は、架空の法律が社会に重大な影響を与えていることから、パラレルワールドやディストピアの世界を描いたSF小説にも分類され、2007年本屋大賞に入賞しています。2020年時点でシリーズ累計発行部数は640万部を突破しているそうです。映画では戦闘シーンがリアルで、岡田准一(堂上篤役)さんや榮倉奈々(笠原都役)さんのアクションシーンは見どころです。(自衛隊も全面協力?)
あらすじはこんな感じです、悪影響を与えるメディアへの取り締まりが法制化され、元号も昭和から平成ではなく「正化」になったと設定された架空の日本の2019年以降を背景に、武力行使も辞さない強引な検閲に対抗して本の自由を守るため、図書館法に沿って設立された図書館の自衛組織・「図書隊」を舞台とする。その中でも新米隊員・笠原都と鬼教官・堂上篤を中心に、図書特殊部隊の奮闘と恋愛模様を描く。(Wikipediaより)
荒唐無稽というかあり得ない状況設定の冗談のような話で、まさに明日のエープリールフールのネタのような話です。本を巡ってどちらも法律に基づいているとはいえ、有害図書を指定して取り締まる側と、それに抵抗して自由を守ろうとする側の2極に分かれて対立し、銃で撃ち合うというのは若干設定が過激すぎるというか、そこまで極端な善悪がはっきりしたストーリーなのは、わかりやすいと言えばわかりやすいのですが、もう少し知る権利とプライバシー侵害との折り合いや図書館の自由が侵害されることとは何かとか、過去の図書の発売禁止の歴史などが織り込まれていても良かったのではないかと思います。しかし今現在もコメディーや漫画の世界のようなおかしな決まりや規則(法律までも)は私たちの身の回りにもたくさんあるような気がします。そう考えれば自由な未来を守るために戦わなければならないこともあるのだろうと思います。もっと大人たちは今ある規則はなぜそれはそこにあり、本当に役に立っているのだろうかと、絶えず考えなければならないのかもしれません。