ロケット打ち上げって特にロケットファンだったり、ロケットに詳しいわけではありませんが、テンションを上げる何かがあるような気がします。NASAやJAXAと聞くと、頭の良い人が大勢集まって叡智を集結させて、人類最先端の技術を駆使し、まだまだ未開の地である“宇宙“を相手に仕事をしている、そんなイメージではないでしょうか。今ある技術の粋(粋(いき)という字を使うのですね)を集めたロケット打ち上げを担う、人類全体の夢や進歩を背負って立っている、昔風に言えばかっこいい・・今風に言えばクールです。「H3ロケット」はJAXAと三菱重工が次期基幹ロケットとして開発中の液体燃料ロケットです。大型液体燃料ロケットとしてはHーⅡ以来の新しい設計概念に基づいた新規開発ロケットです。ちなみに打ち上げ費用の削減、静止軌道打ち上げ能力の増強、打ち上げ時の安全性の向上、年間打ち上げ可能回数の増加を同時に達成することを目的として開発されました。こんなに目標てんこ盛りで大丈夫なのかなあと思ったら、商業受注で国際競争力のあるロケットを実現させるためには高い目標が必要なようです(スペースXのファルコン9というロケットは2022年時で費用6700万ドルですが、一段目の再利用が進むと格段に費用が安く済むと言われている)。
H3ロケットの開発にもプロジェクトXに出てくるような苦闘のエピソードがあるようで、もともと2020年打ち上げ予定だった打ち上げを2度延期せざるを得なかったLEー9という一段目に取り付けられるメインエンジンの開発は難航したようです。LEー9は世界初の第1段用(第2段用はHーⅡロケットで世界で初めて実用化している)の大推力エキスパンダーブリードサイクルエンジンです。1回目の延期ではターボポンプにヒビ、2回目の延期ではターボポンプに特殊な振動。ロケットの開発は・・・ロケットの開発に限ったことではないですが、プロジェクトXなどをみていると、突然不運なことにあったり、思いがけず幸運に巡り合ったり、山あり谷ありで人生のようでもあります、何度も何度も試しては失敗し、ようやく打ち上げの日を迎える。「H3ロケット」は明日2月17日10時37分55秒〜10時44分15秒に打ち上げ予定になっています。もちろんですが打ち上げ成功を祈っています!。