2023年はどうなるのか?

2023年01月12日 17:05

年末年始の時期になるとだいたい週刊経済誌は、大予測とか徹底予測などのタイトルで世界がどういう方向に進もうとしているのかを特集しています。だいたい毎年買って読んでいますが、今年は週刊東洋経済と日経ビジネスの2誌を買って2023年予測を読み比べてみました。東洋経済は経済学者のジョセフ・スティグリッツ氏、日経ビジネスは国際政治学者のイアン・ブレマー氏とトップのインタビュー記事はどちらも豪華でした。ウクライナ戦争、世界的なインフレとそれに続く景気後退、コロナ禍と、今年も昨年解決できなかった問題に悩まされることになりそうです。イアン・ブレマー氏が23年は非常に不安定な年になるでしょうと語り、ジョセフスティグリッツ氏は大きな「未知」が待ち受けており、予測を立てるのが困難だと語っています。日本の事を言えば、さらに円安や米中の対立などの問題も考えなければならないようです。そんなスペシャルインタビューの中に生物学者ジャレド・ダイアモンド氏がポストコロナについて語っていて。パンデミックから学ぶべき教訓は何かを考えなければならない。教訓は2つあり、①最悪のシナリオに備える、②グローバルな解決が必要である。「パンデミック後の世界で守るべきは民主主義である」としていたのが印象的でした。

個人的には日経ビジネスの中に注目の記事がありました。それは2030年のテクノロジー期待度ランキングという記事で、日経BPの専門媒体の編集長、総合研究所のラボ所長、総勢50人に「翌年以降、世界を変える可能性を持つ技術は何か」を聞き、100件をリストアップ。次に100件についてビジネスパーソン1000人に「2030年に期待する技術」を尋ねたものです。量子コンピューターや完全自動運転を抑えて1位になったのは・・・・・・・・・・これが介護ロボットなんです。ビジネスパーソンは世界のニーズについて冷静にみているなあと感じました。2030年には日本では国民の3人に1人が65歳以上となり、重要度から考えれば当然の結果かもしれません。介護ロボットと一口に言っても、介護士さんの肉体労働をアシストするものから、だいぶ範囲を広く捉えて買い物を代行するためAmazonに注文して商品を受け取ってくれるロボットだったり、家族のアバターとしてや医師のアバターとして介護者と話ができる見守りロボットだったり、いろいろなケースを考えているのだと思います。

先の読めない1年になりそうですが、こんな時こそ目先のことにだけとらわれず、長期的な展望をじっくり考えた方が良いのかもしれません。

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