鎌倉宮

2020年01月31日 08:39

先日、北条義時ゆかりの覚園寺の写真をブログに載せたのですが、そこから1kmも離れていないところに今回の鎌倉宮があります。主祭人は護良親王と言う方で後醍醐天皇の皇子に当たります。この方は足利尊氏、赤松則村、新田義貞らと鎌倉幕府を倒し征夷大将軍になっています。ところが足利尊氏(尊氏は元々鎌倉幕府の御家人で後醍醐天皇の挙兵を鎮めに上洛した人です)の謀略にあい鎌倉の東光寺に幽閉(土牢に入れられていた)され、のちに尊氏の弟、直義の命令により暗殺されます。こうした非業の最期を遂げた護良親王に思いを寄せられていた明治天皇が親王終焉の地、東光寺跡に神社造営のご勅命を発せられ「鎌倉宮」と名付けられました。承久の乱で勝利して後鳥羽上皇、順徳上皇、土御門上皇の三人を配流し、公家政権に対して支配的地位を持って朝幕関係を逆転させた北条義時ゆかりのお寺と、討幕に参加して公家政権復権に尽力した護良親王ゆかりの神社が、歩いて5分くらいのところにあるのは何か因縁めいたものを感じます。さらに覚園寺と鎌倉宮の両方から直線距離ですが、やはり1kmぐらいしか離れていないところに新宮神社という神社がありまして、そこは後鳥羽上皇、順徳上皇、護寺僧長賢を祀る神社として1239年に創建された神社で、鶴岡八幡宮の敷地内にものすごくひっそりと立っています(配流された祟りを鎮めるためと言われています)。その時代の幕府と朝廷の歴史が感じられますので鎌倉にいらした際は訪れてみてはいかがでしょうか、特に覚園寺はこれから梅の季節は良いようで、夜間特別拝観もあるそうです。

鎌倉宮

雪の日に撮ったのですが雪は全然写ってませんでした。

新宮神社

ご動座中でシートがかかっていました

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