運動脳

2022年12月02日 08:12

「運動脳」アンデシュ・ハンセン著を読みました。著者のアンデシュ・ハンセン医師はカロリンスカ研究所(カロリンスカ医科大学)にて医学を、ストックホルム商科大学にて企業経営を修め、現在は精神科の上級医師として病院に勤務する傍ら、多数の記事・書籍の執筆活動を行なっています。2020年11月に刊行された、スマートホンは集中力や睡眠時間が減少する最新のドラッグであるとする「スマホ脳」はオリコン調べで2020年11月〜2021年11月までの書籍のベストセラーランキング1位となっていますので、そちらの著者として日本では有名ではないかと思います。残念ながら私は「スマホ脳」はまだ読んでいません。しかし「運動脳」はスウェーデンでは「スマホ脳」よりも読まれているそうです。

内容を簡単にいえば、『多くの現代人が心や身体を病んでしまう理由は、「脳」と「私たちの環境」の矛盾、そこにある。生物学的には、私たちの脳と身体は今もサバンナにいる。私たちは本来、狩猟民族であり、そうした生活環境から集中力や記憶力を高めてきた、狩りをしたり、新たな環境を求めて動き回ったり、つまり運動することは脳の機能を強化することなのである。「人間には歩くことが何よりの妙薬となる」ヒポクラテスの言葉ですが、2500年たった今でも身体を動かせば心身が健康に、脳の働きは強化されるのである。』といった感じでしょうか。運動することは、特に有酸素運動である心拍数は上がる程度のランニングをハンセン医師は薦めている様ですが、ランニングやウォーキングで学力、集中力、記憶力、意欲、想像力が高まるということです。それぞれの研究の詳細や運動方法は本を読んでもらいたいのですが、精神科の医師である著者が、「運動」はストレスや不安にに対して非常に効果的であり、うつ病に対する抗うつ薬の効果に匹敵するほどであるとしていたりすることは注目なのではないかと思います。

有酸素運動は基礎代謝をあげ、心拍数を上げる運動は心肺機能を向上させ、適度な運動は気分も向上させる。「運動」には身体に良い効果があるのは解っていましたが、心拍数が上がる持久系の有酸素トレーニングは海馬が成長したり「脳」にも良い影響を与えているとは・・・・・。これから寒くなってくると運動するには辛い季節になって来ますが、モチベーションが上がりました。過ぎたるは猶及ばざるが如し・・やりすぎは良くないですが、運動している時に“しんどいなあ“と思ったら、この本の事を思い出したいと思います。

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