「アポロ13」ロン・ハワード監督1995年のアメリカ映画であり、アポロ13号ジム・ラベル船長のノンフィクション“Lost Moon“を原作としています。アポロ13号は、1970年4月に行われた、アメリカ合衆国のアポロ計画の3度目の有人月飛行であり、途中での事故によりミッション中止を余儀なくされながらも、その後に見舞われた数多くの深刻な危機的状況を脱し、乗組員全員が無事地球へ帰還したミッションです。ちなみにアポロ計画とは、アメリカ航空宇宙局(NASA)による人類初の月への有人宇宙飛行計画であり、1961年から1972年にかけて実施され、全6回の有人月面着陸に成功しました。「that’s one small step for(a)man,one giant leap for mankind.これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な一歩である」。人類で初めて月面を歩いたアポロ11号アームストロング船長の言葉が有名です。
アポロ11号、12号の成功の後、光と影ではないですがアポロ計画は試練の時を迎えます。アポロ13号は打ち上げ2日後の月へ向かう途中に、電線がショートし火花が散ったことにより機械船の酸素タンクが爆発し、飛行士たちは深刻な電力と水の不足に見舞われることになります。月への着陸を断念し、危機的状況を回避して、地球まで帰らなければならない。NASAは総力を上げてこのミッションに対応して乗組員を無事地球に帰還させることに成功するのですが、このミッションは「栄光ある失敗」と言われているそうです。何かこうした危機対応の凄さというか、集中力のようなものはアメリカの底力のようなものを感じます。
絶体絶命の危機に陥っても、何百人、何千人の人々の叡智を結集すればなんとかなる。失敗をただの失敗にせず教訓として次に活かすことはもちろん大切なのですが、危機に陥っても危機対応によっては人命が救われたり、被害を最小限にとどめることができることを示してくれる。これが実話であることは感動しますし、勇気を与えてくれるような気もします。疲れが溜まって元気の出ない時などにおすすめの映画です。