視点

2022年08月26日 08:20

「視点という教養 世界の見方が変わる7つの対話」深井龍之介(メインMC)・野村高文(サブMC)著を読みました。この本は、ソーシャル経済メディアNewsPicksの企画として2021年9月から12月に配信した、ポッドキャスト番組「a scope〜リベラルアーツで世界を視る目が変わる〜」をもとにして、公開時にカットした話題を新たに盛り込み、大幅に加筆したものです。その番組では、メインMCの深井龍之介氏とサブMCの野村高文氏が、各学問の第一線で活躍する研究者・専門家の皆さんと対談しながら、リベラルアーツを学んでいく構成になっています。メインMCの深井氏は、大学卒業後、大手電機メーカーや複数のベンチャー企業の取締役・社外取締役などを経て、2016年に株式会社COTENを設立。「メタ認知を高めるきっかけを提供する」をミッションに掲げ、3500年分の世界史情報を体系的に整理。数百冊の本を読んで初めて分かるような社会や人間の傾向・行動パターンを、誰もが抽出可能にする「世界史データーベース」を開発中だそうです。サブMCの野村氏は大学卒業後、PHP研究所、ボストン・コンサルティング・グループを経て、2015年にNewsPicksに入社。アカデミアマネージャー、編集部デスク、音声事業プロデューサーなどを歴任。2022年独立して現在Podcast Studio Chronicle代表として数々のPodcastを手がけています。

まずリベラルアーツについてWikipediaで調べてみると、伝統的に、古代ギリシャ・ローマに理念的な源流を有し、欧州の大学制度において中世以降から19世紀後半〜20世紀まで「人が身につけなければならない学芸の基本」と見なされていた自由7科・自由学芸のこと。具体的には、文法学・修辞学・論理学の三学、及び算術・幾何学・天文学・音楽の四科のことです。しかし現代では、「学士課程において、人文科学・社会科学・自然科学の基礎分野を横断的に教育・研究する科目群・プログラム」に与えられることが多い名称だそうです。

この本では、様々な学問の視点を知り、あらゆる角度から社会を見ることで、多面性があることを理解する。さらに、視点を増やすことによって人生の選択肢を増やし、自分自身が納得する決断ができるようになるのが、教養=リベラルアーツと定義し、7つの学問分野(古代ギリシャ時代からの自由7科になぞらえているのかも)物理学、文化人類学、仏教学、歴史学、宗教学、教育学、脳科学の第一線で活躍している研究者・専門家との対談を通じて、自分とは違った【視点】から物事をみている人の【視点】を擬似的に体験させてもらえることで、自分の持っている【視点】の浅さとか狭さを感じることができます。まだまだ学ばなければならないことはたくさんあり、十人十色といいますが・・視点も人の数だけあっても不思議ではないので・・こりゃ大変だなとも思います。昔(自分が若い頃は)、年寄りが、人生、生きている間は勉強だなどど言っていたのを話半分で聞いてましたが、今になって思えばその通りだなあと実感しています。視点を増やすのは大変ですが、こうした本を読むのも一つの手ではないでしょうか、ぜひ読んでみてください。

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