ファッシア

2020年01月18日 08:31

美と若さの新常識 ファシアで解決!美スタイルへの特急券というNHKのテレビ番組を観たのでファシア(fascia)について書きたいと思います。筋膜と訳される事が多くウィキペディアによると脊椎動物の筋肉や内臓の膜の総称とされています。単に筋膜としてまとめてしまうにはかなり幅が広く詳細な名称が必要だが、専門家でも分類方法が定まっていないとあります。番組の中で注目されていたのは筋肉を包む筋膜が互いに影響して、滑らかに動かなくなってシワができ固まってしまうと、コリや関節の可動域の縮小を起こしてしまうので、これをリセットする事で(筋膜リリースと言われる)正しい姿勢や健康な身体を手に入れましょうといったものでした。                                          

このファシアについては鍼灸の分野でも「なぜツボや経絡は存在するのか?」と言った疑問に答える新しい理論として注目を集めています。ダニエル・オーキンさんというイギリスの外科医の方が書いた「閃く経絡」(The Spark in the Machine)という本の中でファシア(本ではファッシアと訳されています)が身体をコンパートメントに分けていてそれぞれ膜でつながっておりその走行にに沿って経絡が存在して、さらに経絡の中を通る気の流れもファシアに沿って流れる物質ではないかという理論が書かれています。  

確かにこの理論からすれば肩こりや腰痛を患部ではなく遠く離れたツボで治療したり、消化器や呼吸器などの不調をツボで治療したりする根拠になります。総論としてはわかりやすく膜が何か関係してるのではないかといった考え方は上記のNHKの番組でも示されている通り凝りをほぐす意味では鍼灸の効果の証拠にもなっていると思います。しかし各論になるとどの経絡がどのファシアにあたりどこの接点で連絡しているのかなど個別の解剖学的な証拠が示されていないので今後の研究に期待したいと思います。

長くなってしまったので続きは次回ファシアⅡで書きたいと思います・・・(来週木曜日予定)

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