昨日鎌倉を舞台とした小説を書きましたが、今回は映画を紹介したいと思います。まさに浄明寺周辺が舞台となっているのですが、「山の音」という成瀬巳喜男監督(ちなみに私は成瀬監督作品のファンです)の昭和20年代の作品です。原作は川端康成の小説ですが、昭和20年代の鎌倉駅や横須賀線、報国寺でのシーンなどがみられます。実は小説の「山の音」は読んでいないのですが(ラストは小説と違っているようです)、ストーリーはかなり深刻な問題で、暗く重苦しいものになるかと思われるのですが、あまり重苦しく無く感じられるのは成瀬監督だからなのでしょうか。スタジオのセットと鎌倉の風景が違和感無く観られたり、鎌倉以外の新宿御苑や慶應病院の当時の風景が観られるのでその辺りも必見です。