鈴虫放生祭

2021年09月16日 16:34

今年も鶴岡八幡宮で例大祭が行われました。例大祭は神社で最も大切な祭典であり、「吾妻鏡」に文治3年(1187年)8月15日に放生会と流鏑馬が行われた記録があり、これが始まりだと言われています。残念ながら流鏑馬は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止となってしまいました。しかし他の行事は14日〜16日今日まで行われていたので、今日、鈴虫放生祭を観てきました。
14日 
宵宮祭 明日に控えた祭りの執行を奉告する儀式。

15日 
例大祭 1187年8月15日に源頼朝公によって放生会が行われたことに因み行われる最も重要な行事。

神幸祭 氏子により担がれる神輿三基を中心に数百メートルの行列が若宮大路を二の鳥居まで進む。この鳥居の下には御旅所が設けられ、緑の千早、紺袴姿の八乙女たちによる八乙女舞が行われる。

16日 
鈴虫放生祭 例大祭で神前にお供えした鈴虫を神域の自然の中に放す神事。

残念ながら最後の鈴虫放生祭しか観れなかったのですが、鎌倉という歴史ある街に住んでいることを実感することができたので観てよかったなあと感じました。もともと放生会とは、捕獲した魚や鳥獣を野に放し、殺生を戒める宗教儀式で、仏教の戒律である「殺生戒」を元とし、日本では神仏習合によって神道にも取り入れられたそうです。源頼朝が行った鶴岡八幡宮の放生会では、由比ヶ浜で千羽の鶴を放ったとも言われているそうです。(もともと鈴虫ではなかったようです)
行事の中で巫女による神楽(巫女神楽と言うようです)が奉納されていて、勝手に神楽というと五穀豊穣などを祈って行う行事だと思っていた私は、なぜ殺生を戒める行事に神楽なのかなあと観ている時に思っていました。そこでちょっと調べてみたのですが、神楽とは、日本の神事において神に奉納するため奏される歌舞であり、「かぐら」の語源は「神座」(かむくら・かみくら)が転じたとされ、神座は「神宿るところ」「招魂・鎮魂を行う場所」を意味し、神座に神々を降ろし、巫女が人々の穢れを祓ったり、神がかりして人々と交流するなど神人一体の宴の場であり、そこでの歌舞が神楽と呼ばれるようになったとされています。なるほど・・・・調べてみて納得がいきました。

ちなみになぜ神楽が豊作を祈るためだと思ったのかと言いますと、確か「7人の侍」1954年黒澤明監督、を見ていると、最後の方で農民が田植えをしている時に歌を歌っているシーンがあって、そのリズムというか音階というか雰囲気が、神楽のようだなあと長年思っていたのが原因だったのではないかと自己分析しています。

写真を撮ってきたのでご覧ください。

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