今月の23日、NAPAC富士SUPERTEC 24時間レースの出場した、水素エンジン搭載カローラが史上初の完走を果たしたニュースを見ました。ドライバーとして自ら出場された豊田章男社長は「レース後、いろいろな方から感動した、頑張ったというメッセージをいただきましたが、未来づくりはトヨタ自動車一社ではできません。自動車業界で働く550万人の仲間に加え、水素社会を知らなかった方々、そして自動車に興味がなかった方々が未来への扉を開け、我々とともに旅を始める準備ができたレースだったのではないかと思っています」と語っています。
10年後、20年後の未来に向けた試みとして、こうしたカーボンニュートラルを目指した試みに先駆けて、トヨタはすでに2020年1月ラスベガスで行われたCES2020にて「Woven City」プロジェクトを世界に向けて発表しています。「ウーブン・シティ」とはトヨタ自動車が、東富士工場跡地(東京ドーム1.5個分約70万m2)に建設中の実験都市です。自動運転やロボット、住宅など、モノや人がインターネットでつながり、集めたデータを活用して最適なサービスを提供する“人中心の実証実験の街”なのだそうです。
このプロジェクトの中核を担っている会社がウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社(全身はTRIーAD)といい、2021年に設立されたばかりの会社で、「Mobility to Love,Safety to Live」をビジョンとして、自動運転に関連する新しい技術と先進的で安全なシステムを世界中の人々に届けることをミッションとして掲げ、ウーブン・シティにおいて、スマートシティのデザインやコネクティッドモビリティ、ロボティクスの技術をトヨタやその他のパートナーと実証してゆく会社です。なんとこの会社2021年4月に世界有数の米国配車サービス会社のLyft Inc.から自動運転部門のLevel5を5.5億ドル!で買収したそうです。さらに Toyota Research Institute,Incを加えた世界トップクラスの人材からなるチームが「ウーブン・シティ」の開発にあたるようです。
これからは車中心の目線ではなく、街全体を見渡す俯瞰した目線から、自動運転に適した街とはとか、自動運転のために必要なインフラとは?という目線が大事になってくるのでしょうか。ものづくり日本の中心と言われてきたトヨタ自動車が、移動というサービスを提供する会社に変わってゆく・・・・未来を作るためには、意志ある情熱と行動が世界の景色を変えると、24時間レースの後に豊田社長の語った言葉が印象的です。
ひょっとするとウーブン・シティでは鍼灸治療院も募集してるんだろうか・・・・・・・