未来少年コナンがNHKで再放送しているとの話を聞いて、何度も観ているのですが、Netflixで26話まとめてまた観てしまいました。この作品を観ると何故かわかりませんが、少し気が楽になるというか・・・元気が出るんです。多くの方はご存知だと思うのですが「未来少年コナン」について説明しますと、1978年にNHKで放送されたアニメーションで、製作は日本アニメーション(赤毛のアンやフランダースの犬、ドカベン、ちびまる子ちゃんまで多くの名作を手がけている)、監督は宮崎駿監督で(当初原作の「残された人々」が冷戦中の東西対立を背景としたイデオロギー色の強い内容だったため、宮崎監督が難色を示し、大幅に改変・脚色が加えられている)、宮崎監督は全話の演出を担当し、実質的なTVシリーズ監督デビュー作だったそうです。西暦2008年に最終戦争が勃発(2008年?・・2020年の現在、第3次大戦が起こってなくて良かったと思います)して、多くの都市が水没し、それから20年後の世界を描いています。もちろん子供向けのアニメーションなので、コナン、ラナ、ジムシーなどが活躍する冒険活劇なのですが、色々なテーマが織り込まれていて大人が観ても十分考えさせられるというか・・楽しめます。中でも戦争を生き抜いた“おじい”(ラオ博士も)の世代、子供時代に戦争を体験した“レプカやモンスリー、ダイス船長”の世代、戦後に生まれた“コナンやラナ”の世代で、戦争に対する向き合い方が違い、それぞれ折り合いをつけようとする考え方のグラデーションのようなところは考えさせられます。現代に置き換えてみれば、大人は今ある負の遺産にどうケリをつけて、新しい世代により良い世界を受け渡すためには何をしたら良いのだろうか?・・・・・答えはそう簡単に出そうもありません。しかし子供たちの世代は大人たちの想像を超えた可能性を秘めていることは間違い無いと思っています。ひょっとすると大人が邪魔をせず、子供たちが自由に生きることができれば大人がオロオロすることもなく意外とうまくいくのかもしれません。