今日は8月15日終戦記念日です。毎年この時期になると戦争に関係している本を読むことにしているのですが、今年はNHKスペシャル取材班、日本海軍400時間の証言 軍令部・参謀たちが語った敗戦(これは再読です)となぜ必敗の戦争を始めたのか 陸軍エリート将校反省会議 半藤一利編・解説を読みました。旧海軍中枢にいたエリート将校と旧陸軍の中枢にいたエリート将校それぞれが海軍は海軍、陸軍は陸軍で反省会を行った記録です。開戦に至るまでの真相で旧海軍と旧陸軍で解釈の違いや、それぞれの中枢の内部でしかわからないボタンのかけ違いのようなものがあったのか?読み比べてみようと思ったことがきっかけでした。
読み比べてみた結果、どっちもどっちでした。本に登場するエリート軍人はほぼ全員(ほぼ全員ですよ!!!)アメリカと戦争して勝てるとは思っていなかった、その上大部分が本当にアメリカと戦争を始めるとは思っていなかったと言っています。戦争をやらないと言うと戦争の準備を前提に獲得している予算が減るとか、そのために石油などの資源調達や工業生産力を含めた戦力比較の数字は捏造と言っていいほどの改ざん。どちらの反省会でもそれども戦争すれば負けるのでやめようと言える雰囲気ではなかった・・・・あの時代はそんな空気ではなかったと語られています。
あえて言わせて貰えばそこなんだと思います「なぜ言い出せる空気ではなかったのか?」、反省会と称するならばその原因を突き止めて、どこをどうすれば良かったのかまで語って欲しかったと思います。そもそも旧海軍と旧陸軍それぞれが別々に秘密裏に反省会を行っていることからしておかしいと思いませんか?旧海軍、旧陸軍、政治家、役人、日本の中枢にいた当事者全てが集まって反省会をやったら良かったのではないかと・・・非公開で30年後に公開としても良かったと思います。当事者の方々がお亡くなりになっていることからすると、もはや難しくなっているので残念です。
その時代の空気とはなんでしょうか?・・・・・今の時代にも今の時代の空気はあり、自分自身も含めて私たちも言い出せる空気ではないと思ったら気をつけなければならないと思っています。「忖度」とは今の時代の空気を表している言葉なのでしょうか?・・・・・・・・・・考えてみたいと思います。