「すぐ役に立つものは すぐ役に立たなくなる」荒俣宏著を読みました。著者の荒俣宏氏は、博物学者、図像学研究家、小説家、翻訳家、妖怪研究家、タレント。京都国際マンガミュージアム館長、日本SF作家クラブ会員、世界妖怪協会会員。慶應大学法学部卒業。大学卒業後は日魯漁業に入社し、コンピュータ・プログラマーとして働きながら、団精二のペンネームで英米の怪奇幻想文学の翻訳・評論活動を始める。80年代に入り「月刊小説王」で連載した、持てるオカルトの叡智を集結した初の小説「帝都物語」が350万部を超え、映画化もされる大ベストセラーとなった。「世界大博物図鑑」「荒俣宏コレクション」など博物学、図像学関係の作品を含め、著書、共著、翻訳多数。
この本では、テストの点数や資格取得といった“すぐ役に立つ“成果を追い求める風潮に警鐘を鳴らし、それよりも自分の好奇心や関心に根ざした知識を育むことの重要性を説いています。すぐに使える知識は、状況の変化や社会の流行によって陳腐化しやすく、長い目で見れば持続的な価値を生むものではない。だからこそ、非効率に見える学びや、一見無駄に思える寄り道こそが、人間の想像力や批判的思考を深めてくれると語っています。また、プロフェッショナルよりも、好きなことに没頭するアマチュアの姿勢を讃えており、無償の情熱に突き動かされて知の探究に向かう人こそが、真に自由で深い学びにたどり着けると著者は考えています。効率や即効性を重視する現代社会に対して、知のあり方を問い直すような深い示唆を与えてくれる本です。(COPILOT作)
ちなみにこの作品は、講談社より2012年5月に刊行された「0点主義ー新しい知的生産の技術57」を底本に大幅に加筆、改筆し、再編集したものです。
「人生なんて、結局は自分の物語を一生かけてつくっていくようなものだ」
「“バカになること“のメリットや叡智も、まだ人間の独占物なのだ」
「幸福とか満足とかいうのは、安いほどありがたい」
その本の中には、こうした人生を面白くしてくれるちょっとした格言のようなものがたくさん登場します。この本を読むと、私も「自分の物語」をなんとか楽しく作れたらなあと思います。荒俣先生に弟子入りしょうか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いやまだまだ私には修行が必要のようです。