映画「フロントライン」関根光才監督を見ました。
監督の関根光才さんは長編映画や短編映画、広告映像、ミュージックビデオ、アートインスタレーション作品など多岐に渡るジャンルの映像作品を監督・制作している。広告映像制作会社勤務時代に、初監督作品である短編映画「RIGHT PLASE」を発表。同作品が海外の映画賞を受賞したことでデビュー。2018年に長編映画初監督脚本作品「生きているだけで、愛。」公開、同年、ドキュメンタリー長編映画初監督作品「太陽の塔」公開。2024年、監督脚本と担当した長編映画「かくしごと」公開。国内外の多数のCMを監督し、Cannes Lions(カンヌ国際広告祭)でグランプリ受賞し国際的なクリエイティブアワードで受賞を果たしている。また多くのアーティストのミュージックビデオを監督している。(Wikipediaより)
ストーリー(公式ホームページより)
未知のウイルスに最前線で立ち向かったのは、我々と同じ日常を持ちながらも、目の前の「命」を救うことを最優先にした人々だった。船外から全体を指揮するDMAT指揮官・結城(小栗旬)と厚労省のの立松(松坂桃李)、船内に乗り込んだ医師の仙道(窪塚洋介)と真田(池松壮亮)、そして羽鳥(森七菜)をはじめとした船内クルーと乗客たち。TV局の記者・上野(桜井ユキ)らマスコミの過熱報道が世論を煽る中、明日さえわからない絶望の船内で、彼らは誰一人としてあきらめなかった。全員が下船し、かけがえのない日常を取り戻すためにー。
未知のウイルスに最前線で挑んだ人々の〈事実に基づく〉圧巻の感動ドラマ。
冒頭のシーンがものすごく印象に残りました。森七菜さん演じる船内クルーの羽鳥がハッチを開けた瞬間に船外からの風が吹き込んでくる、その新鮮な空気を思い切り吸い込んで大きく深呼吸するシーンです。時間にすると数十秒のシーンだと思うのですが、大型客船という閉鎖された空間でこれから始まる未知のウイルスとの戦いの息苦しさや緊張感、恐怖感などが詰め込まれていたシーンでした。アメリカのCDCのような機関もなく、3000名以上が乗船しているCIQ(Customs,Immigration,Quarantine)が必要な国際クルーズ船というかなり特殊な事情が絡んでいて、本当に大変だったと思います頭が下がります。もちろんDMATや厚労省だけでなく多くのその他の機関の方々もかかわっていたと思います。松坂桃李さん演じる厚労省の役人の立松が判断を逃げたことを悔やむシーンがありますが、マニュアルなどが通用しないまさにギリギリの現場判断をプレッシャーの中で下していかなければならない緊張感が伝わってきます。ぜひご覧になってみてください、おすすめの映画です。
もう5年なのか、まだ5年なのか、あの時の経験は必ず次に繋げなければならない・・・・そう思います。それは最前線で対応する者たちだけではなく、我々一人一人が情報に踊らされることなくパニックに陥ることなく冷静に判断できるようになることも問われているのではないでしょうか・・・・。