100万回生きたねこ

2020年05月07日 16:05

100万回生きたねこを読みました・・・・。でもなかなか読後の感想は難しい・・・・。100万人が読んだら100万通りの感想があると思いますので、ぜひ1度読んでいただきたいです(有名な絵本なので図書館にはあると思います)。1回でも“生きる“って大変ですよね、それもこの猫は100万回生きるわけですけども。昔、高校時代の倫理学の先生が子供と「銀河鉄道999」を観て、永遠の命か、限りある命か?とは哲学的な話だったなあ・・、と言っていたのを思い出します。また志村喬さん演じる公務員が、がんを宣告されて余命幾ばくもないと言われ、己の“生きる”意味を市民公園の整備に注ぐ、黒澤明監督の「生きる」という映画(志村喬さんが歌を歌いなばらブランコに乗るシーンはあまりにも有名です)を見た後の感じに読後感が似ているように思われます。この物語を書いた佐野洋子さんは(2010年に乳がんでお亡くなりになっています)どのような1回の人生を生きたのか、気になったので「役に立たない日々」佐野洋子著を読んでみました。内容は日々日常をドキュメンタリー風に書いていて、長い人生の一部分ではありますが(2003年〜2008年まで)佐野さんの生きた記録のようになっています。これがまたパンチの効いている人生というか、毒の効いている人生というか、でもこんな感じの“じじい”になりたいなと思ったのでした。佐野さんは自分の人生を自分の判断で素直に生き、その責任は他人に押し付けたりせず、自分できっちり取る方でした(たまに愚痴ったり、他人にツッコミを入れてるようですが、それもセンスが良い)。心の中で他人にツッコミを入れていたり、車で道に迷ってタクシーに道案内を頼んで、乗らないタクシーにお金を払ったりするところは、自分にも似たところがあるので、パンチの効いた“じじい”になる素質はあるのかもしれないと思っています。100万回生きたねこの1000001回目の人生のように、白い猫の側で人生が送れるためには、限りある時間をどのように活かしたらよいか考えています。

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