不正義とは何か

2025年02月11日 15:06

「不正義とは何か」ジュディス・シュクラー博士著を読みました。ジュディス・シュクラー博士は、著名な政治学者であり、政治哲学と法哲学の分野で知られています。ラトビアのリガで生まれ、1950年にカナダ・マギル大学で修士号を取得。1955年にハーバード大学で博士号を取得。その後、ハーバード大学で政治学教授として教鞭をとり、アメリカ政治学法哲学学会(ASPLP)やアメリカ政治学会(APSA)の会長を歴任。特に「不正義」と「恐怖のリベラリズム」の研究で有名。博士の思想は、現代のリベラリズムや民主主義の理解に大きな影響を与えています。(COPILOTより)

この本は、不正義と不運の違いを探究し、被害者の視点から不正義を考察する内容です。博士は、不正義と不運の区別が難しいことを指摘し、被害者の視点から不正義を考える重要性を強調しています。また、受動的な不正義にも注目し、無関心や無作為がもたらす不正義について論じています。法哲学や歴史的、文学的な視点から不正義の理論を構築し、市民や公務員が不正義に対する責任を持つべきだと述べています。この本は、不正義に対する新しい政治的および道徳的な理論を提供し、社会的な不正義に対する理解を深めるための重要な貢献をしています。(COPILOTより)

そういえばあまり日本では“不正義(injustice)“という表現は使わず、“不平等(inequity)“や“不公平(unfairness)“と表現されることが多いような気がします。そこでAIに不正義と不公正の違いについて聞いてみました。それによると、不正義は広範な概念で、社会全体の倫理や法に関わる問題を含むのに対し、不公平は特定の状況や条件における不平等を指します。さらに不正義は一般的により深刻で広範な影響を持ち、道徳的な問題とされることが多いです。一方、不公平は特定の場面や状況に焦点を当てたもので、具体的な対応が求められることが多いです。との回答でした。

ついでにもう一つAIに聞いてみました。アメリカでは“不正義“という言葉が使われることが多く、日本では“不公平“という言葉が使われることが多いように感じますが、なぜですか?・・・・→その違いには文化的、社会的な背景が関係しており、アメリカは独立宣言や憲法において、個人の権利と自由を強調しています。そのため、不正義に対する感覚が強く、人権や社会正義に敏感です。歴史的にも、南北戦争や公民権運動などを通じて、不正義に立ち向かうことが重要視されてきました。一方、日本文化では、調和や和が重要視されるため、不公平という概念が強調されます。社会の中でバランスや協力を重視する傾向があり、不正義よりも不公平という言葉が使われやすいです。との回答でした

不正義は単に正義の裏返しなのではない・・
原題はTHE FACES OF INJUSTICE(FASES→複数形です)、いろいろな顔を持ち不正義と不運の区別も難しい。不公平として特定の場面や状況に焦点を当てるだけでなく、不正義として社会全体に関わるより広範な道徳的な問題として捉えないと不正義に対する市民の責任を果たせないかもしれない・・・・・・よく考えてみたいと思います。

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