久しぶりに映画を見に行く散歩道:109シネマズ湘南編

2024年09月25日 13:52

🎶どうしても僕らは上手くできなくて 気がつけばからっぽになってしまった
失くしても壊しても奪われたとしても 消えないものはどこにもなかった

眠れない夜でも鳴り止まないスヌーズ 踊り場で黙ったままいる二人
何でもないとつぶやいて噛み締める痛みと 宙に浮かんでは消える鼻歌

30人いれば1人いるマイノリティ いつもあなたがその一人
僕で二人

例えばあなたがずっと壊れていても 二度と戻りはしなくても
構わないから 僕のそばで生きていてよ
どこかで失くしたものを探しにいこう どこにもなくっても
どこにもなかったねと 笑う二人はがらくた
         ・
         ・
         ・
どこにもなかったねと また笑ってくれよ
上手くできないままで 歌う二人はがらくた

「がらくた」2024年米津玄師6thアルバム「LOST  CORNER」に収録。映画「ラストマイル」の主題歌。世の中の流れに乗れないマイノリティーは何を掴めばいいのか、何を目指せばいいのか・・・・・。米津玄師さんの曲は、ある一人の人生を語っているようだったり、ある二人の関係性を語っているようだったり、人間の普遍的なものを語っているようでもあります。一つの曲を聴いている中でも遠くの視点と近くの視点が行ったり来たりするような感じがします。

今回は久しぶりに映画館へ映画を観にいってきました。映画館の宣伝のようになってしまいますが、水曜日は109シネマデイなので割引料金1300円で映画が観れるのです。通常料金が一般2000円なので非常にお得になっています。あと数年すればシニア割でいつでも1300円で観れますが、残念ながら還暦まではもう少し時間が必要なようです。今回観たのは「ラストマイル」塚原あゆ子監督、野木亜紀子脚本、満島ひかり主演です。ネタバレにならないように簡単に内容を紹介すると、11月のブラックマンデー前夜を発端とする連続爆破事件に立ち向かう、物流センターのリーダーたちをはじめとする人々を描くサスペンス映画です(Wikipediaよリ)。色々なシーンの盛り込みすぎで話があちこちに飛ぶ印象はありますが、話の筋は分かりやすく、今現在まさに問題となっている物流の問題(まさにラストマイルの問題)や、効率を追い求めて数字を絶対視することでがんじがらめになっていく社員など、連続爆破事件を扱ったサスペンスですが、難しく深いテーマも盛り込まれた作品で面白かったです。

「がらくた」では米津さんは“消えないものはどこにもなかった“と歌っています・・・諸行無常・・・すべてのものは常に変化している、仏教用語えいえばこう言うことでしょうか。それでも映画のラストや米津さんの歌を聴くと、消えないものはどこにでもあり、探しても見つからないが、ただ常にそこにあるものである・・・そう言っているような気がします。

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