フォードvsフェラーリ

2020年04月09日 16:17

オバマ元大統領の“2019年に観た映画ベスト20”と言うツイートにフォードvsフェラーリが確か入っていたと思うのでappleTVで観てみました。実話を元にした映画でフォードが1966年のル・マン24時間レースでフェラーリに戦いを挑んでゆくストーリーなのですが、詳しい内容については是非映画を御覧になってください。アメリカ映画らしいと言えば”らしい“のですが、フォードの大企業たるが故の問題点なども織り込んでいて面白い作品でした。なんと言っても良かったのはマット・デイモンが重役とドライバーとの板挟みになる中間管理職みたいなポストをやっていて、「ボーン・アイデンティティー」や「オーシャンズ11」とは違った面を演じていた事でした。(マット・デイモンって49歳なんですね!歳をとってくると段々管理職のような役になってゆくのでしょうか)今回ファンになったので今後の作品に注目です。(批評家の方にはクリスチャン・ベールの演技が高く評価されているみたいです)

ちなみに映画から話は逸れてしまうのですが、創業者のヘンリー・フォードが2度の失敗を経て1903年3度目で40歳の時に2万8千ドルの資金で起こした会社が教科書にも載っているくらいの有名な会社“フォード”です。中でも1908年に製造販売をした「フォードモデルT」は組み立て工程にベルトコンベアを導入して大量生産を世界で初めて行った(1913年)ことでも有名で、組み立て時間が12時間半から2時間40分に短縮されたそうです。さらにフォードは1925年(なんと戦前)日本にフォード子安組み立て工場を持っていたそうです。(1920年代のイギリス、ドイツ、オーストリア、ソビエト連邦で現地生産を行なっておりすでにグローバル企業でした)トヨタ自動車が創業1937年、ダットサンが創業1932年の時代にフォードは海外で現地生産をする能力を持っていました。わざわざアメリカまで行かなくても日本の子安でアメリカの工業生産力を目のあたりにする事ができたということです。そりゃアメリカと戦争して勝てるわけありませんよね、当時政治家や官僚でない一般の人もアメリカと戦争して勝てると思っていた人は少なかったと推測されます。その後フォードは映画でも描かれていましたがグローバル化した大企業であるが故に低迷して、現在は選択と集中によって合理化を進めているそうです。

記事一覧を見る

powered by crayon(クレヨン)