🎶夕焼けが燃えてこの街ごと
飲み込んでしまいそうな今日に
僕は君を手放してしまった
明日が不安だ とても嫌だ
だからこの僕も一緒に
飲み込んでしまえよ夕焼け
だけどそうはいかないよな
明日ってウザいほど来るよな
眠たい夜になんだか笑っちゃう
家まで帰ろう 1人で帰ろう
昨日のことなど 幻だと思おう
君の顔なんて忘れてやるさ
馬鹿馬鹿しいだろ、そうだろ
君がいなくなった日々も
このどうしょうもない気だるさも
心と体が喧嘩して
頼りない僕は寝転んで
猫になったんだよな君は
いつかフラッと現れてくれ
何気ない毎日を君色に染めておくれよ
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猫になってでも現れてほしい
いつか君がフラッと現れて
僕はまた、幸せで
「猫」DISH//2017年の10枚目のシングル「僕たちがやりました」のカップリング曲、作詞・作曲あいみょん
2020年アコースティックバージョンが「猫〜THE FIRST TAKE ver.〜」として配信リリース。
猫になったんだよな君は・・・・・語り掛けるような歌詞であり、独り言を搾り出しているような歌詞でもある・・・短編小説を読んでいるような歌詞です。
今回読んだのは猫になった話ではなく、猫が主人公の話「猫と罰」宇津木健太郎著です。著者の宇津木健太郎さんは1991年生まれ、本で溢れる家に育ち、気付けば小説を書くようになっていた。いつかはプロの作家になれると根拠のない自信を胸に執筆を続け、同人活動を続ける中で2020年に「森が呼ぶ」で第二回最恐小説大賞受賞。「猫と罰」で日本ファンタジーノベル大賞2024年の大賞を受賞しています。(表紙裏著者紹介抜粋から)
内容をざっと紹介すると、「猫に九生あり」という。かつて漱石と暮らした黒猫は、何度も生と死を繰り返し、ついに最後の命を授かった。過去世の悲惨な記憶から、孤独に生きる道を選んだ黒猫だったが、ある日、魔女を称する女店主・北星恵梨香が営む猫まみれの古書店「北斗堂」へと迷い込む。文豪の猫と創作の業が絡まり合う、ハートフル✖️ビブリア✖️ファンタジー。(本の帯より)
人間の創作意欲とはなんだろう?その目的は?その動機は?そんな事を考えさせられる物語でした。内容についてはネタバレになりそうなのでぜひ本を読んでください。漱石が飼っていた「吾輩は猫である」のモデルになった猫が現代に生まれ変わり、その猫の目線で物語を描いてみたらどうだろう・・・・。もちろん夏目漱石も猫の視点で小説を書いたらどうだろう・・・。と思ったのだと思います。例えばAIに漱石が飼っていた猫が現代に生まれ変わった設定で、その猫の視点で小説を書いてという入力をするとそれらしい小説を書くことはできますが(実際やってみたら、目覚めて→現代を歩きまわる→運命の出会いをして→名前をつけてもらうというようなそれらしい短編小説のようなものができました)、創作意欲と言われる・・・こんな物語を描いたら面白いんじゃないだろうか?とか・・・・こんな展開の恋愛小説は思いつかなかっただろうとか・・・こんなトリックは未だ誰も描いてないだろうとか・・・こんな未来は誰も想像してないだろうとか・・・他の人をとことん楽しませたいとか、他の人が誰れもやっていないことに挑戦したいといった意欲・・・これって人間の感情的なものが根っこにあるような気がして、AIにはなかなか難しいように思います。あえて言えばAIは考え抜いて結果を出しているので、思い付きで何かをしているわけではないことが欠点なのかもしれません(平均的なのに曖昧さとか遊びのようなものが感じられないとも言えます)。じっくりと考えてみたいと思います。